英国の若年層は英国を外国企業にとって魅力的な進出先と見ている、英国市場の競争力に関する調査結果
April 4, 2025
国際的な会計ネットワークであるクレストン・グローバルの新しい調査によると、英国の市場競争力は35歳以下の世代により肯定的に受け止められていることが明らかになった。新たに発表された報告書によると、若い世代の英国人は英国を外国企業にとって魅力的な進出先と考える傾向が強いことがわかった。
実際、18歳から34歳のほぼ4分の3が、英国は外国企業の進出先として非常に魅力的、またはある程度魅力的であると答えたのに対し、45歳から54歳ではわずか半数、55歳以上では半数以下であった。全体として、調査回答者の56%が、海外進出を目指す外国企業にとって英国は良い立地であると見ている。
この調査は、市場調査会社OnePollが全国を代表する2,000人の回答者を対象に実施したもので、外国企業の進出先としての英国に関する英国市民の意識にスポットライトを当てることを目的としている。この調査結果は、グローバルに展開する中小企業、すなわち「インタープレナー」の誘致に関する英国の競争力を探る新しい報告書に含まれている。この報告書は、ダンカン&トプリス法律事務所、ジェームズ・カウパー・クレストン法律事務所、クレストン・リーブス法律事務所など、クレストン・グローバルUKのメンバーファーム数社が共同で作成した。
英国市場の魅力にお役所仕事は影響しないとの調査結果
この調査では、事業拡大先としての英国市場の魅力について尋ねるだけでなく、事業設立に必要な官僚制のレベルに関する英国国民の比較認識や、事業拡大を目指す外国企業にとって英国の魅力を高めるために英国は何をすべきかについても評価しようとした。官僚主義に関しては、いわゆる「お役所仕事」に関して、英国は他の先進国よりも悪くないと思うと答えた回答者が最も多く(38%)、実際に10人に1人は、官僚主義のレベルは他のほとんどの国よりも低いと考えている。しかし、かなりの少数派(30%)は、もっと「お役所仕事」が必要だと考えている。
安定した経済が鍵
英国が外国企業にとってさらに魅力的な進出先となるためには、回答者の4分の1以上(27%)が安定した経済成長を確保することが最も重要な要素だと考えている。これは、有利な税制環境(19%)、世界各国との強力な貿易リンク(17%)、適切な熟練労働力(16%)よりもわずかに重要であるとの結果であった。
クレストン・グローバルの『2024年インタープレナー・レポート』によると、英国は西ヨーロッパの近隣諸国と並んで、国際舞台における事業拡大の目的地として、概して好意的な国として位置づけられている。具体的には、同レポートの調査に参加した14カ国のビジネス・リーダーの約52%が、この地域が最も魅力的であると回答している。
35歳以下の楽観論
クレストン・グローバルの最高経営責任者であるライザ・ロビンズは、次のように述べている:
「すべての国がそうであるように、英国もビジネスを行う上で魅力的な場所であると思われたい。近年、これはさまざまな要因によって難しくなっているが、外国からの投資を奨励することは、近年の歴代政府にとって重要な課題となっている。この努力のために、技術やイノベーションに関する積極的なアプローチはもちろんのこと、お役所仕事を削減したり、高度に熟練した労働力を擁する安定した経済であることをアピールしたりすることで、英国をより魅力的な国にしようと試みられてきた。
「明らかに、特に若い世代は楽観的である。英国の政治や経済などに関して、若い世代があまり楽観的でないことを示した以前の調査を考えると、この結果自体は不思議なことかもしれない。しかし、外国企業の進出先としての英国の魅力という点では、今回注目したような前向きな姿勢は歓迎すべきものであり、見過ごすべきものではない。
「これを生かすために、政府は英国を国際ビジネスにとって可能な限り魅力的な国にするというアジェンダを堅持しなければならない。労働党現政権の法制上および経済上のアジェンダが示された今、外国のビジネス・リーダーが英国を進出先の有力な選択肢としてますます重視するかどうかは、時間が解決してくれるだろう。”